動物病院オススメ療法食は健康にいい?
療法食と呼ばれるドッグフードは一般的なドッグフードに比べ高額ですから、きっと健康にいい食事だろうと誰もが考えてしまいますね。でも療法食はすべての犬の健康にいいものではありません。特定の病気や体質を抱えている犬に限定された効果があるドッグフードですから安易は給与や控えましょう。
療法食を与えるべき犬とは
療法食には様々な種類がありドライフード、ウエットフードはもちろんスープタイプや流動食、オヤツタイプなどがあります。もちろんそれぞれに対象とする犬の状態が異なり愛犬の健康状態に合わせたこまめな切り替えが必要です。
例えば
・病中病後の食欲低下
・少量で高栄養を摂取したい
・自分では咀嚼はできず、舐め食べならばできる
・吸収率の高い食事が必要
・嗜好性の高いフードが必要
など療法食を与える理由は様々です。もちろん持病があり、食事療法で少しでも症状を改善したいという場合も療法食を用います。
療法食は薬ではありません。病気治療の効果はありません
療法食は動物病院で販売や紹介されることから、飼い主さんの中にはこの治療の一環や薬の一種と感じる方もいるでしょう。でも療法食には薬の成分は配合されておらず、療法食を与えるだけでは病気治療には直接つながりません。ただ食事を通じて体調が改善されれば免疫も上がり、相乗効果として改善や治療の効果が高まることはあります。
療法食がネット通販やホームセンターで手軽に購入できることから、中には動物病院を受診しなくてもこのドッグフードだけで十分ではと誤解してしまっていたという方もいるでしょう。でも飼い主の独断で療法食を与え続けることで、かえって症状が悪化することもあるので、与える際は必ず獣医師に事前に相談をしてください。
アレルギー対策に効果がある?
下記はアレルギー対策用療法食の原材料の一部を抜粋したものです。
「コーンスターチ、加水分解チキン、植物性油脂、セルロース、動物性油脂、ミネラル類、乳酸、ビタミン類、アミノ酸類、酸化防止剤・・・」
原材料に最も多く含まれているのはトウモロコシです。犬の必須栄養素である肉よりもトウモロコシの方が大量という意味です。トウモロコシの配合量は書かれていませんが、場合によっては原材料の大半がトウモロコシとも考えられるでしょう。この製品も一般的なドッグフードよりも高額で販売されています。
牛や豚、ラムにアレルギーがある犬にこのドッグフードを与えればアレルギーが起こる確率は低くなります。でも必須栄養素である肉や魚を摂取せず、トウモロコシを主食として暮らす愛犬は本当に健康的でしょうか?
牛や豚、ラムを含まないドッグフードを選ぶなら他の方法もあります。まずはチキンを主原料としたドッグフードを選ぶという方法です。
例えば
〇チキンが主原料
〇ヒューマングレードの高品質
〇トウモロコシや大豆などの穀類を一切配合しないグレインフリー
〇酸化防止剤や着色料など人工添加物無添加
これらの条件を満たすドッグフードが上記の療法食よりも安価に購入できると知れば、どちらのドッグフードを選ぶべきか明白です。
大手メーカーの発売する療法食は、同社内で販売する一般食と差別化すること、高価格帯にすることで付加価値をつけることが絶対条件です。もちろんインパクトのある広告も欠かせません。
先入観ではなく品質でドッグフードを選ぶ
療法食というキャッチコピーについ無条件の信頼を寄せている方も多いでしょう。でもこれからは本当の意味で愛犬の健康にいいドッグフードを選ぶべきです。そのドッグフードはもしかすると有名な海外ブランドではなく国内で小規模、少量生産のドッグフードということも当然あるはずです。